Floaoutについて
Section: Music

Floaoutがどのようなフォーマットであるか全体像を紹介していきます。YouTubeの方でも詳しく説明しているので、もしよければそちらもご覧ください。

Floaoutとは

Floaoutは高品質・高機能で、聴かせたいありのままの音をいつまでも残せる立体音響の音声フォーマットです。

背景

ストリーミングの普及

現在YouTubeに素晴らしいアーティストのMVが沢山あったりSoundCloudにも沢山名曲があります。このようにストリーミングの普及で、手軽に低価格で多くの曲が聴けるようになりました。

その反面、以下の問題点が挙げられます。

  • 音源圧縮による音質の低下
  • 1つのアルバムを聴きこむようなことが減少

現在主流のフォーマット

曲の販売では、CD内のWAVフォーマットの仕様や不可逆圧縮のフォーマットなどが未だに主流です。これらはデータサイズをあまり必要としないメリットがあります。

その反面、以下の問題点が挙げられます。

  • 音源圧縮による音質低下
  • 低機能

結果として

アーティストが聴かせたかった音ではなくなったり、表現でできる幅が限られたりし、一つ一つの曲の作品としての価値が薄れていると感じています。

目的

フォーマットでアーティストの望むありのままの音をいつまでも残すという目的のため、高品質・高機能であるFloaoutを作成しています。

種類

Floaoutには何種類か仕様があります。仕様の違いの一つの要因は、イマーシブサウンド実現のアルゴリズムです。具体的には、Bubble Fieldを用いる離散型と関数を用いる連続型の二つがあります。他にも音源の保存方法の違いによっても仕様が分かれます。

共通する特徴

仕様は何種類かあるのですが同じ目標に向かっているため、共通する特徴が複数あります。

全チャンネル対応のイマーシブサウンド

全てのスピーカーの数や位置に対応した立体音響で聴くことができます。

それぞれの音源に独立した情報を保持

音の波形データとイマーシブサウンドなどの音源に関する情報を含んだBubbleというフォーマットが複数集まり、曲として完成したものがFloaoutというフォーマットになります。

高音質

サンプリング周波数は最大6144000Hzまで対応しています。 各サンプルのビットは浮動小数点数(Float32 || Float64)で保存されるため、24bit整数以上の情報量を持ちます。

誤り訂正符号

情報の品質が落ちないようにFloaoutはフォーマットのレベルで誤り訂正符号を含ませています。

Continuous Floaout

関数を用いる連続型のFloaoutです。現在はこちらを主としています。

関数を用いるため細かくパンニング情報を調整でき、幅広く音の位置を表現することができます。

Discrete Floaout

Bubble Fieldを用いる離散型のFloaoutです。

実装や計算のしやすいという良さがあります。

現在のマイルストーン(2021-01-03)

現在は以下のマイルストーンを設けています。

  • 現在あるFloaoutの仕様の微調整、ライブラリの発展
  • Floaoutの再生・編集ソフトウェアの作成
  • リニアPCMではない音源の保存方法の仕様